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人間は何かを決めるときに無意識に心理学的な効果が働いていると言われています。これは日常生活の中だけの話ではなく、インターネット上においても変わることはありません。逆に言うと、私たちが作っているWebサイトのデザインも人間の心理を考慮しておく必要があると言えるでしょう。
今回は、数あるデザインに使える心理学の中で5つの心理学的効果についてご紹介したいと思います。
目次
人は脳で勝手にモノを分類してしまう
『ゲシュタルトの法則』という言葉と聞いたことはないでしょうか。もしかすると『ゲシュタルト崩壊』という言葉のほうが有名かもしれませんが、『ゲシュタルト』の語源は「形」「形態」の意味であるドイツ語の「Gestalt」です。
ゲシュタルトの法則とは、人間は物事を一部分だけで認識するのではなく、全体として認識する傾向にあるため、近くのものをグループとして認識したり、一部が欠けているものを全体からイメージして補完して考えてしまったりするということを言い、その中で基本となる「近接」「類同」「連続」「閉合」「共通運命」「面積」「対称性」という7つの法則があります。
例えば、その中の1つである『近接の法則』をご紹介しましょう。『近接の法則』は、距離が近いものを同じグループと認識してしまうという法則です。左の画像では、ほとんどの人が画像と文章の固まりが3つのセクションとして認識するでしょう。ですが、右の画像ではそれぞれのセクション同士の距離が近すぎて人によっては1つのセクションだと認識してしまうかもしれません。
Webデザインでは、コンテンツの内容によって距離をとって違う内容だと認識させるのか、逆に近づけて同じ内容のものだと認識させるかなどをはっきりとさせておく必要があります。
男女では色の好みが異なる
もちろん個人差はありますが、色の好みと言うのは男女によって異なります。男性は黒や青のような色を好み、女性はピンク色を好み傾向にあるようです。
Webサイトを制作するときには必ずターゲットを設定します。ターゲットとなるユーザーが女性なのか男性なのかによって、配色を考えることも重要な要素だと言えるでしょう。
ただし、色の好みは性別だけではなく年代や国などによっても異なってきますのでデザインに使う際にはそのあたりのことも考慮しておく必要があります。
人は接触回数が多いほど親しみを感じる
人は知らない人には警戒心がありますが、何度も会って話たりするたびに警戒心が薄れていき親しみを感じるようになってきます。このように接触回数が増えることで親しみを感じるようになることを、単純接触効果(ザイアンスの法則)と言います。
単純接触効果(ザイアンスの法則)は、紙媒体の広告や何度も表示させるリスティングなどのWeb広告などでもよくつかわれていますが、ランディングページや最近多い縦長のシングルページデザインにおいてもボタンやバナーなどをうまく配置することで効果的に活用することができます。
日本人は他人と同じものに安心を感じやすい
すごく並んでいるラーメン屋さんとかあったらなんだか気になったりしませんか?人は多くの人が選んでいるものに対して自分も同じものを選択したくなるという傾向があります。これをバンドワゴン効果と言います。
Webサイトにおいてもこの心理は大きく働きます。もっともわかりやすい例で言うと商品に対する他人のレビューです。軽い気持ちで見てみた商品が多くの人から大絶賛されていたら、なんだかだんだんと欲しくなってきてしまいます。5段階これはもう完全にバンドワゴン効果の心理現象と言えるでしょう。
当然、コーポレイトサイトなどであればショッピングサイトのようにレビュー評価を入れることはできません。しかし、代わりにお客様の声や制作実績など実際にサービスを受けたり購入したりした方の意見をうまくデザインに取り入れることでユーザーの興味をより引き付けることができるようになるでしょう。
視覚からの情報と音としての聴覚からの情報は共通の認識をする
昔、こんな実験が行われました。上の画像を見て、どちらが「kiki(キキ)」でどちらが「bouba(ブーバ)」と思いますか?と異なる国の人たちに聞いたそうです。
結果は98%の人が「曲線図形がブーバで、ギザギザ図形がキキだ」と答えたそうです。
この実験はブーバ/キキ効果と呼ばれているもので、実験でわかったことは図形を視覚から得る情報と音として聴覚から入ってくる情報は同じ属性のものとして脳で処理をされるということです。
Webデザインにおいてブーバ/キキ効果のような形状の図形を用いることはあまり多くはないかもしれませんが、ロゴのデザインや特殊な形状のバナーなどを作る際にはそれがユーザーにどのように感じられるのかということは知っておく必要があるのかもしれません。
まとめ
この他にもWebデザインに取り入れることができる心理学効果はたくさんあります。また、実際のところデザインをするなかですでに自然に取り入れている心理学効果はたくさんあると思います。ですが、改めて心理学効果に注目してみることでまた違った視点からデザインすることができるかもしれませんね。